汐の宮温泉病院,大阪,精神科,温泉,心療内科,富田林,温泉療法,成研会

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【予防医療への転換 基本法制定】

精神保健医療改革
基本法の制定を提言
患者ら 厚労省、検討会設置へ

精神疾患の患者や家族、専門家らでつくる「こころの健康政策構想会議」は
29日までに、精神保健医療改革を求める提言書をまとめ、長妻昭厚生労働
省に提出した。「精神疾患対策基本法」の制定や、医療関係者と市町村担当
者らでチームをつくり地域で患者をケアする仕組みの創設などを求めた。

提言を受け、厚労省は31日に新たな検討会を設置し、地域における精神保
健医療体制の改革に向けた議論を開始する。
提言書では、患者が通常の生活を続けながら医療を受けれられるよう、現在
の精神科病床数を半減させ、ケアの担い手がいないために入院する「社会的
入院」を減らすことを求めた。
その前提として、医師に加え作業療法士や臨床心理士などのチームが患者ご
とにプログラムを組み、薬剤だけでなく心理療法なども用いて総合的に医療
や支援にあたるべきだとした。
チームは人口10万人に1つの割合で設置するよう提案。引きこもりの人や
自殺を図る人は、適切な医療にたどり着けずに地域に埋もれているケースが
多いことから、チームには市町村職員らも加わり、問題を抱えた人を発見し
たりする必要があると指摘している。



医師の目
相補・代替医療、浸透へ

統合医療で用いられる相補・代替医療(CAM)を具体的に示してほしい、と
よく求められる。漢方薬など我が国で正規の医療として認められているもの
もあるが、国際的にはこれらもCAMの範疇に入る。通常の医療機関では行わ
れないCAMを挙げると、おおむね表のようになる。
米国には国立CAMセンターがあり、研究費は年間1億㌦を上回る。英国も
チャールズ皇太子の支援のもとに、国を挙げてCAMに取り組んでいる。
1年間に1000万~1200万人がCAMを受け、(いわば毒をもって毒を制す)
ホメオパシーについては王立の専門病院や研究機関など複数の施設が
実施している。
主な相補・代替医療(CAM)
伝統医学(伝統医療)
漢方薬、鍼・灸、指圧、柔整、整体、操体、
気功、太極拳、アーユルベーダ、ヨガなど
現代医学に対抗して生まれた比較的
新しい医学体系
アロマテラピー、ホメオパシー、オステオパシー、
カイロプラティック、温泉療法など
現代医学だが代替医療と呼ばれるもの
細胞免疫療法、癌(がん)ワクチン、放射線
ホルミシス、キレーションなど
栄養療法
薬膳、断食療法、マクロビオティック、ゲルソン療法、
サプリメント、植物療法など
心身相関療法
催眠療法、音楽療法、エネルギー療法など

(注)CAM:Complementary & Alternative Medicine
ドイツでは、最近の調査によると国民の約9割が
近代西洋医学よりCAMを選びたいと回答。
CAMを西洋医学と同等あるいはそれ以上と考える
医師は63%にも上り、70%の一般開業医はもっと
頻繁にCAMを利用すべきだと考えている。
フランスでも植物療法やアロマテラピー、ホメオ
パシーなどが盛んで、ロシアでは8つのCAMを公式
に認知。豪州では全人口の約3分の2がビタミンを
はじめとしたCAMを取り入れているという。
アジア各国でも国を挙げた取り組みが始まってい
る。
わが国で市民のCAM利用は76%に上る。主な理由
は、①(末期がんなどで)西洋医学で万策尽きた
②西洋医学との相乗効果を期待③西洋医学を嫌っ
てなどである。これに対し、医師の活用状況は漢
方薬や鍼・灸(はり・きゅう)を除けば10%以
下で、市民との間には温度差がある。
こうした国内外の浸透ぶりを見れば、政府も医師
ももはやCAMを無視できない状況だ。





最新情報

精神保健医療改革へ
地域で早期発見
継続支援に重点
多職種チーム創設提言 患者・専門家
うつ病患者の増加や働き盛りの自殺が問題となる中、精神保健医療制度改革に
向けた動きが活発化してきた。患者や家族、専門家などで作る「こころの健康
政策構想会議」は、従来の入院重視から、地域でのケアに重点を置く制度改革
を求める提言を長妻昭厚生労働省に先月提出。厚生労働省も提言を受けて検討
を始めた。ただ、改革の実現には課題も多い。

東京都杉並区の女性(41)が統合失調症を本格的に発症したのは高校生になって
まもなくだった。その後20代で自殺未遂。今も幻聴や妄想に苦しみ「死にたい
」と頻繁に口にする。幼少期を海外で過ごし、小学2年で帰国したが言葉や食
生活に慣れる事ができず、小中学校では周囲となじめず、高校入学直後に「学
校に行きたくない」と母親(67)に告げた。
母親は児童相談所で「(女性の)妹もいずれそうなりますよ」と言われ、途方に
暮れた。
女性は高校休学を決めて診療内科を受診したが、胃の不調もあり診断名は「自
律神経失調症」。統合失調症と診断されたのは、21歳で精神科を受診したとき
だった。
精神疾患を発症しやすい思春期では、早期の発見・治療が重要とされ、母親は
今でも「高校生の時に適切な治療ができていれば・・・・」と悔やむ。

「訪問支援」中心に
構想会議ではこうした、必要な医療を受けられずに時間が経過してしまう患者
への対応が最大の課題の一つとされた。提言には、専門医や臨床心理士、保健
師などの多職混合部隊「地域こころの健康推進チーム」を人口10万人に1つ設
置する案が盛られた。
市町村の保健センターなどが主体となり、地域の医師などとチームを組み、常
設の電話相談窓口を設けて年中無休・24時間体制で対応。発症間もない患者を
埋もれさせず、適切な医療機関につなげるのが狙い。
統合失調症などは特に、発症から極力早く治療を始めると改善しやすく、遅れ
れば症状が長引き悪化しやすい。ただ「発症後1年以内に治療を始めれば良くな
りやすいと分かっているが、数年過ぎての来院も多い」と、同会議座長を務めた
東京都立松沢病院の岡崎祐士院長は指摘する。
20100610_精神保健医療改革
発症初期は医師ですら「専門外では適切な診断は極めて困難」(厚労省幹部)だ。
構想会議でも患者側から「『何かおかしい』と思ってもたいてい内科に行ってし まう」「原因が分からず、とりあえず近くの病院に行くしかなかった」といった 意見が相次いだ。
「まず病院に連れだせない」との家族の声もあり、チームは自ら患者のもとに出 向く「訪問支援」を中心とする考えだ。専門医療が必要な場合は医療機関を紹介、 その後も継続的訪問で家族の相談にも乗る。
医療へのアクセスを確保した段階で、次に課題となるのが「適切な医療が提供され るかどうか」だ。構想会議は「専門医療普及」も掲げ、医師との面談を通じ不安を 和らげる行動・言動を考える「認知行動療法」などを全国で
受けれられるようにすべきだと訴えた。
従来は抗うつ剤などの薬物療法が主流。だが、多剤併用や、使用法の誤りによる副
作用の恐れもあり、最近は認知行動療法などの精神療法を積極的に採用する医療機
関も出てきた。
4年前にうつ病と診断された都内の女性(32)も初めは薬物療法だけだったが、1年ほ
ど前から認知行動療法で2週間に1度、臨床心理士の面接を受ける。自分を否定、悲
観的になりがちだったが、「自分の考え方のクセに気づき、楽になってきた」と話
す。課題は、精神療法の担い手がまだほとんどいないこと。認知行動療法を実施す
る医師や臨床心理士らの教育システムは未整備で、「実施中のところも施設ごとに
内容も質もばらばら」(付属施設で認知行動療法を実施している千葉大学の清水栄
司教授)という。そこで国立精神・神経医療研究センターでは、8月から医師や臨床
心理士らを対象として認知行動療法研修を始める。同様の試みはこれまでほとんど
ない。

費用・担い手カギ
一方、専門家からは構想会議の提言に対し、実現を疑問視する声も上がる。
東邦大学の水野雅文教授(精神神経医学)は「地域医療推進は賛成だが、コストや
担い手の確保が難しいのでは」と指摘。また訪問支援の推進自体について、「度を
越せば患者監視につながる」(大学病院教授)との意見もある。提言には権利擁護
組織や監視機関の設立も盛られた。
構想会議は、在宅治療を継続できる環境を整えて入院治療を減らしていく方針。
ただ、入院治療は従来多かった統合失調症だけでなく認知症やうつ病も増えている。
日本精神科病院協会の河崎建人副会長は「病床削減にはきちんとしたロードマッ
プが必要」と話す。
厚労省はチーム訪問支援の検討会をつくって議論を始め、モデル事業も実施する
方針だ。構想会議は「7年計画」とうたう。先進国から「数十年遅れ」とされる
日本の精神医療保険改革の成否が注目される。




患者数、10年で1.6倍
診療所増も人手足りず
20100610_精神保健医療改革
厚生労働省の「患者調査」では、医療機関に
かかっている精神疾患の患者数は最近約10年間で
約1.6倍になり、増加の一途をたどっている。
中でもうつ病などの気分障害は2008年には100
万人を超え1999年の約2.4倍になった。
精神科の診療所も増えている。標榜(ひょうぼう)科に
精神科を含む診療所数は、08年に全国で5629軒と
96年の約1.5倍。ただそれでも患者1人当たりの診
療にかけられる時間は「3~5分」ともいわれ、
十分な治療が受けられないケースもある。
一方、重度の統合失調症などの患者では入院する
ケースも。
ただ精神科では、戦後間もなくできた医療法の精
神科特例で、入院患者あたりの医師の数が他科の
3分の1とされ、「病床数が多くても十分なケアを
受けられないこともある」(東京精神医学総合研
究所の西田淳志研究員)。社会的入院も多いとみ
られている。
厚労省では在宅で治療をできる体制をつくるため、
5年後までに精神科の病床数の2割削減を目標にして
いる。